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備中を美味しく食べよう倶楽部 矢掛町

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西野 沙織 [Nishino Saori]

株式会社 矢掛屋  矢掛屋INN&SUITES

〒714-1201 岡山県小田郡矢掛町矢掛3050‐1 Tel 0866-82-0111/Fax 0866-63-4895 ☆備中屋 長衛門 矢掛町矢掛2562-1 ☆お食事処 邑楽里 Tel 0866-84-0333/Fax 0866-84-1002  HP

無農薬野菜生産者の話
むかごご飯、栗ごはん
むかごご飯
試食
おこわ用蒸し器
食材

テーマ「矢掛宿の本陣で伝わった料理の復活とオーガニック町つくり」

​料理教教室 10/10 矢掛町農村環境改善センター

なら茶めし(大豆、小豆、栗のおこわ) むかごのおこわ 

玄米黒大豆味噌のきのこ汁  柚べし羹の茶巾絞り
梨とベビーリーフ、まびき菜のサラダ、テンペのドレッシング

​矢掛町

●地形の特徴

小田川とその支流である美山川流域に開けた矢掛町は、標高が15m~505mの比較的ゆるやかな丘陵に囲まれた盆地をなしています。東西12㎞、南北15㎞、周囲55㎞、町域面積は90.6㎢。         

●気候の特徴

瀬戸内海気候に属しており、気温が温暖で降雨量が少ない地域です。

●歴史的背景

江戸時代、参勤交代で大名行列や旅人を迎えてた宿場町。旧本陣石井家と旧脇本陣高草家は、当時の姿のまま存在している国の重要文化財に指定されている。

●産業の歴史

旧本陣は、元々酒蔵で参勤交代後も栄えていた。古くから銘菓として親しまれている味噌を使った柚べしは、全国でも矢掛町しかつくっておらず「柚べし」をはじめとして、伝統ある製法が今なお受け継がれている食品(菓子、麩、醤油、麺、干し柿)や工芸品(神楽面)。野菜(アスパラガス、リーキ)や果物(梨、ぶどう)がある。

●現在の状況(人口、年齢層、産業、教育、観光など)

人口14,344人(2018,8.1現在)65~69歳が多い。人口減少傾向。毎年11月の第2日曜日に往時の大名行列を再現したお祭りが開催。「した~に~、したに」という掛け声が、江戸時代を思わせる昔ながらの町並みに響き渡ります。殿様や姫君、奉行・典医・腰元らに扮した、総勢80人をこえる大名行列が本陣通りをゆっくりと練り歩きタイムスリップした江戸時代の空間へ誘います。

※調査機関、資料など

町役場(産業観光課)
図書館
地元の食堂 インターネット

料理背景

奈良茶飯(ならちゃめし)

奈良茶飯とはもともと奈良の東大寺や興福寺の僧たちが食べていたと言われ、江戸時代に様々なスタイルに発展した。茶を袋に入れて小豆とともに煎じ、更に大豆と米を炒った物を混ぜて塩で味付けして炊いた飯を指すと記されているが、栗やくわいなどを混ぜたものも残っており、日本各地に伝えられている。江戸時代に旧山陽道の宿場町として栄えた矢掛には、参勤交代で往来する大名が宿泊したため、奈良茶飯が伝えられたとされる。

むかご五目おこわおこわ(御強)はもち米を蒸した飯のこと。もともとは強飯(こわめし)をあらわし、こわい(堅い)飯の意で、うるち米の飯に比べ、独特のもちもちとした食感と甘味がある。
古くはもち米でもうるち米でも、蒸したものを強飯(こわめし)と言った。
昔はもち米は貴重品であり、もち米を蒸したおこわは慶事や祭り、正月など晴れの日しか口にすることができない祝いの席のごちごうであった。また、肉類を含まないものは、精進料理として好まれる。矢掛ではむかごのほか、山菜など具をかえた季節のおこわが楽しまれている。

玄米黒大豆味噌のきのこ汁

矢掛では農業が盛んで、黒大豆の生産地としても知られる。矢掛町を中心に約80haが栽培されている。「畑のお肉」といれれる大豆には、タンパク質、植物性脂肪、食物繊維、ミネラル、ビタミンなどバランスよく含まれている。特に黒大豆のポリフェノールの一種「アントシアニン」は血液をさらさらにする働きを持ち、老化防止や動脈硬化予防に、「イソフラボン」は骨組髭症の予防や更年期障害の抑制に効果があると言われ、その高い栄養価に注目が集まっている。黒大豆みそのほか、煮豆、豆餅、黒豆ジュースなどの加工品もある。

梨とベビーリーフ、まびき菜のサラダ

テンペのドレッシングテンペはインドネシア発祥の大豆などをテンペ菌で発酵させた醗酵食品である。味は淡白で、においや苦味はほとんどなく、くせもないので食べやすい。最近は日本でも健康食品としてクローズアップされている。
矢掛ではテンペの普及に携わって25年の生産者がおり、冷凍品、コロッケ、お菓子などに加工して販売。矢掛町ブランドに認定されたテンペコロッケは看板商品として広く知られている。

 

柚べし羹の茶巾絞り柚べし

柚子を使った日持ちのする蒸し菓子で、その昔は保存食としても食されていた。柚子の実の部分をくりぬき、餅米粉、砂糖、白みそを練り合わせたものを詰めて蒸しあげ、冬場に1~2ヶ月ほどの時間かけて乾燥させ完成させる。
岡山は柚子の産地であったため、矢掛では江戸時代より地元産の柚子を使用した柚べしが製造されてきた。
矢掛の柚べしは、江戸時代から名物として知られ、山陽道の中でも大きな宿場町であった矢掛の銘菓として、矢掛本陣に宿泊された篤姫、参勤交代の大名たちにも好まれ、食されたことでも有名。

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ミントの葉

​まとめ

まとめ (西野)

収穫の秋には少し早い10月10日に予定を合わせたところから、旬の食材と伝統食について話し合いメニューができた。歴史ある宿場町に伝わる奈良茶飯という料理は、矢掛町民でも知らない人が多く、伝統料理の復活になったと思う。

消費者が生産者の声を聴き、料理をして食事をする。会話が弾むあっという間の時間だった。

「ここでしか出会えない料理」から地元の魅力を伝えることができるし、何よりほんものの「食」からみんな元気になってほしい。自然栽培の生産者は少ないが、消費が増えることで、生産者の応援につながる。

今回の食魅力講座矢掛リーダーになったことで、矢掛町の方々から伝統食のお話をしたり、図書館で食の歴史を調べたり矢掛町を知るいい機会になった。この経験を活かして、矢掛の魅力を伝える人材になりたいと思う。

まとめ 講師:村田裕子

岡山の中でも歴史のある宿場町、矢掛は古くから伝わる伝統料理、おこわや柚べしなどが伝えられている。

 ただし、現在ではおこわは蒸し器の所有率が低いことから、家庭で作る人は少ない。柚べしは甘みが強く、

おみやげものに購入されることがほとんどであり、若い世代が日常に食す機会も少なくなっている。

 今回の料理講座では、おこわ2種(奈良茶飯、むかごのおこわ)は、もち米にうるち米を混ぜて、炊飯器を

使う手法を用い、家庭で簡単に再現できるレシピを作成した。

 柚べしはゆず果汁を混ぜた寒天を組み合わせ、軽やかさやさっぱりとした味わいの和スィーツとしてアレンジした。

 そこに矢掛の新しい食材として、ベビーリーフ、テンペなどを組み合わせたサラダ、玄米黒大豆味噌の

きのこ汁など、新しい郷土料理のメニュー構成となるよう考慮した。

 ふだんはお会いできない生産者の方からのお話も聴くことができ、有意義な学びの場であったと思う

まとめ (備中を美味しく食べよう倶楽部 浅原)

歴史ある矢掛の食は、有機野菜を中心とした食材とテンペ。

ゆったりとしたデザインがされた矢掛の町で、身体と心によい食。人口15000人ほどだからできる優しい町つくりはそのまま食にも活かされていると思う。 伝統料理である なら茶飯も豆や米の味がたっぷりと味わえ、そこに旬の食材をプラスし、「矢掛おこわ」を実現してもらいたいと思う。

テンペも中々そのものを調理に使う事が難しかったが、ドレッシングや懇親会の時に作ってくれたテンペのから揚げも、今後矢掛ブランドの商品化に向けて取り組みやすく、インパクトのある商品となる可能性もある。

小さい町だからこそできるを最大の強みとし、歴史と食の町つくりに今後 地域リーダー西野さんを中心として取り組んでもらいたい。

 

ちょっとうれしい矢掛テンペレシピ

 テンペの唐揚げレシピ

①テンペ1枚を1cm厚さに切る

②醤油、みりん、酒各大さじ1、にんにく、しょうがのすりおろし

 各少々にテンペを浸す(途中で上下を返す)

③汁気を切り片栗粉をまぶしたものを多めの油で揚げ焼きにする

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